冬の時季に、春の星座を楽しむ満悦至極のひととき

冬の時季は、大気中の水分が少ないために空気が澄んでいて、星空を楽しむのには大変に良いことはご存知だと思います。
主役であるシリウスやオリオン座など豪華絢爛な冬の星座を楽しんだり、

オリオン座など
(冬の星座)

私の住んでいる山梨では中々見る機会の少ない長寿星の南極老人星カノープスを追っかけるのも良いですが、

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(富士山の横にカノープスをとらえました)

今年は例年とは違い、朝に春の星座を楽しんでいます。

春の星座を、わざわざ無理して早朝に起きて見なくても、直ぐに春がきて夜に見えると思うかもしれませんが、今が良いのです。
何故かと言うと、春は「おぼろ月」などに代表されるように空気に水分が多く含まれているために月や星々がボーっとした感じに見えるのです。つまりハッキリと見えません。


(おぼろ月の動画)

ですから、一年で一番空気の澄んでいる冬の時季に美しく輝く春の星座を楽しもうと言うことです。

これは皆さんにもおすすめです、是非他の季節には見ることのできない美しい星々で満悦至極のひとときを楽しんでください。

とにかく一押しは、赤く美しく輝くアルクトゥルス

昨年(令和2年)秋の火星最接近時の火星より赤く輝いて見えます。空気が澄んでいると言う事は、こういうことなんですね。

一瞬、火星と勘違いするほどでした、赤い星では火星・「さそり座」のアンタレス・「オリオン座」のベテルギウスなどが有名ですが、冬時季早朝のアルクトゥルスはオレンジがかった独特の色で同様または以上と言っても過言ではないでしょう。

勿論、他の春の星座も十分に楽しむことができます。
北の空からスタートすると、まず目立つのが北斗七星。そのフライパンのような形の手で持つところを、ズーっと伸ばすと「うしかい座」の赤く美しく輝く明るい星アルクトゥルスが現れます。

アルクトゥルス
(うしかい座のアルクトゥルス)

さらに下っていくと、「おとめ座」の白く輝くスピカにたどり着きます。

この北斗七星からアルクトゥルス・スピカまでのカーブを春の大曲線と言います。
また、赤い星アルクトゥルスと白い星スピカをアルクトゥルスが男性、スピカが女性で春の夫婦星とも言います。

春の大三角と大曲線
(春の大曲線と春の大三角)

さらに右側を見ると、「しし座」の黄色っぽい星デネボラがあります。

この赤い星アルクトゥルスと白い星スピカ、そして黄色い星デネボラを線で結んだのが、春の大三角です。
この春の大三角の星を覚えるために、「春の大三角アスデ」と呼んでいます。アスデのアはアルクトゥルスでスはスピカ、デはデネボラのそれぞれ頭文字です。

「うしかい座」のアルクトゥルスを撮影し、動画編集しました。


(アルクトゥルスの動画)

冬に春の星座を楽しむ、おすすめ時間は午前5時から6時頃、但し2月下旬だけは少し早く午前4時半から5時半頃です。

コロナ禍で、すさみがちな日々となる事が多いですが、休みの日にでも少し早く起きて、ご家族で冬時季の春の星座を楽しむのは如何でしょうか!
あったか~い一日となると思います。